working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

出勤とテレワークの現実について考えてみた

 

f:id:working-report2:20200410153814j:plain

今朝まで炊飯器と電子レンジ乗ってたんよ


こんにちは。キッチンカウンターは見た目だけデイトレーダー仕様のgentlyです。9日から在宅勤務が本格的に始まり、会社支給のSIMフリーPCだとWeb会議の通信が不安定なので、結局自宅用の光回線Wi-Fi経由で私用のMacからGmailアカウントこしらえてmeet参加するという、セキュリティを堅固に扱う上司的によく容認したなと思う環境で働いております。

 

このような「テレワーク」と呼ばれる働き方は、この国難のご時世にあっても広がりはイマイチのようで、先日のLINE経由で発信された厚生労働省第1回緊急アンケートでテレワークを実施していると回答した人の割合は5%少々と、これが事実ならかなりヤバいんじゃないかと思うと同時に、日本の職業構造、あるいはサラリーマンの労働形態としてテレワークは馴染まないんじゃないか、これはもしかすると大きな変化の前兆なのではないかと思いました。

 

8日の夜に、同期からの電話でこんな話を聞きました。

 

同期「俺、在宅勤務て言われてるんやけど、何したらええの?」

じぇ「書類仕事はいろいろあるんちゃうの」

同期「それはそうやけど、現場におらんと成り立たへん仕事やねん」

じぇ「上司にそう言わなあかんのちゃう?」

同期「それがな、全員テレワークや!言われて訳分からんと手続きしてて」

じぇ「ちょっと待て」

 

今だって通勤すべきでないことは頭で分かっていても通勤している人がいるのは、本当に現場に行かないと仕事にならないか、あるいはそう思い込んでいるかのどちらかなんですが、例えばトラック運転手さんはトラックに乗らないことには仕事にならないのと同じように、そこにいることで初めて仕事が回る場合はテレワークすべきではないというか、テレワークでは仕事にならないのです。為末大がそれを分かっているのかいないのかはもう少し後で述べます。

 

ハイテクと思われがちなIT系の職場にもテレワーク可能な職種とそうでない職種があります。私のように文系にテクノロジーの生毛が生えてる程度のクソ野郎は書類仕事やメール・電話による調整が主な業務なのでテレワークが可能ですが、世の多くのITエンジニアの場合はサーバの管理、アプリケーションの運用保守、プログラム修正などトラブル時の対応、より詳細に見ていくと一部テレワーク可能ではあるのですが、大体は職場にいないと機能しないのです。

 

ところが同期の上司は職種の切り分けを行わず全員等しくテレワークさせるという、単に従業員を会社に来させない口実に利用している気配があるのです。

 

これはIT部門にとっては大変迷惑な話で、新型コロナウィルスが騒がれ始めて以降、世界の流通網が停滞していてPCや周辺機器が納入できない事態に陥っており、今手持ちの機材でテレワーク環境を必要とする従業員にいかに効率よく手配していくかが喫緊の課題になっています。それなのに、傍らでテレワークの可否を判断することなく、言葉は悪いですが猫に小判か豚に真珠か、仕事上テレワーク環境が意味をなさない人にまでそれを要求する事態になっているのです。

 

会社は営利組織です。日々の業務が完全に停滞すると、営業活動が継続できなくなります。ことの重大性が分かっていないと言わざるを得ません。

 

こうした旧態依然の意識がはびこる理由は単純です。サラリーマンは仕事をしようがしまいがお金がもらえる、固定給のありがたさに頭のてっぺんから足の先までどっぷり浸っているからです。会社に来なくていいかもしれない事態が発生した=会社がピンチだ!になるはずのところが、よっしゃガンガン休んだろ!となってしまうのです。ベンチャーやスタートアップに限らず、自分で商売を切り盛りしている人たちにとってへそで茶を沸かすような話です。

 

そしてもっと分かっていないのは、メディア露出度だけで国の政策や人々の行動を批判している芸能人・タレントを中心とするコメンテーターです。

 

彼等の大半は個人事業主、つまり成果に応じたお金しかもらえない世界で生きているにもかかわらず、なぜか人々が出勤する行動に対して批判的な論調を多く見かけます。先に書いたように、その場にいないと仕事にならないか、自分の仕事がテレワーク可能なのにできない(と思い込んでいるのも含む)人が世の中にはごまんと溢れていて、言われるまでもなく感染症対策として出勤すべきでないことは分かっているのです。

 

その中には固定給なのに働いている人たちも勿論いて、彼等に対して「休め」というのは理解できなくもない(だからって薄氷を踏む思いでテレワーク環境準備してるIT部門が割を食うのは納得いかんけど)のです。仕事しようがしまいが給料日になったらお金がもらえるのですから。

 

でも、職場にいないと仕事にならなくて、今日明日を食いつなぐお金もない人たちは、どうしたって職場に出て、働かないといけないのです。

 

売れない時代、「お前いま伝染病流行ってるから仕事休めよ、非常時だから仕方ないよな」って言われたら俺なんてな何があろうがなかろうが毎日非常時だよ!!って言うと思うんですよね。休むのが当然であるかのように言われたらどんな気持ちになるか、想像できない高みに行ってしまったのでしょうか。その点、お笑いでも歌手でも役者でもないアスリート界のエリート階級に君臨し続ける為末大には想像も及ばないのでしょう。かつてそういう時代があったはずのお笑いや歌手や役者たちは論理が自己破綻していることを理解する頭もないので言うことを聞いちゃいかんのです。

 

「コロナ禍」という言葉が飛び交う中、既存メディアが取り上げる個々の考えやコメントは玉石混交です。こんな端くれのブログ主はメディアとしての信頼性も何もありませんけど、時代が変わりつつある潮目にいるのはわかります。

 

テレワークを通じて、本当に必要な仕事とそうでないものが明らかになり、おそらくそれは人のレベルにも波及せざるを得ない大波になるでしょう。コロナ禍を挟んで、人の考え方、働き方は世界レベルで相当な変化を受け入れるでしょう。その結果、日本という国の居心地が良くなるのかどうかはわかりません。何が「良い」のかも含めて変わるのかもしれません。それが働き方改革と呼ばれるものの本質だろうと私は思います。

 

いやーずいぶんかっこいいこと書いちゃったなぁ。

 

f:id:working-report2:20200410154645j:plain

テレワーク正面図

ちゃんと働いてますよ?