working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

胃腸炎と春アニメ

塩辛さではなく、スパイシーな辛さのある食べ物が好きです。レトルトカレーは当然のようにLEEの20倍。東京で勤めていたころは中本、あるいは中本と袂を分かった荒木屋が近所だったのでよく行ってました。それが最近は、麻婆豆腐程度の辛さでひどい下痢を起こし、急性胃腸炎のようにトイレから動けなくなります。これは辛さ成分を体が異物検知して排除しようとしているのだと直感的に理解し、理解したその日に内科へ行ったら案の定胃腸炎でした。

 

医師「おなかにしこりとかないですか」
じぇ「心には多少あります」
医師「とりあえずお薬出しときますね」

 

酒とたばこの自粛要請はありましたが、辛いものについては何も言われなかったので、どの辛さレベルまでなら無事通過できるのかラインを探ってみました。×と▲は30分以内にトイレで考える人になったパターンです。

 

中本のカップ麺×(いいわけない)
ココイチ   ×(1で×)
汁なし担々麺 ×(辛・痺1で×)
ホイコーロー ×(どの店も無理)
タバスコ   ×(数滴でアウト)
王将のラー油 ×(数粒でアウト)
カラム―チョ ×(数本でアウト)
亀田の柿の種 ×(うそやん)
カレー曜日中辛×(泣きそう)
カレーマルシェ中辛▲(日による)
カップヌードルカレー ▲(日による)
グリーンガム ▲(人工甘味料のせいでは)
コカ・コーラ ○(丁子は大丈夫らしい)

 

神は告げる、お前死ぬで。こんな体になってしまってはおかんに顔向けできません。長らく顔向けてませんけど。お医者様処方の胃薬で1週間様子を見たところ、30分に1回おトイレに駆け込む非常事態は去った模様です。胃腸炎の苦しみは20代以下の方には伝わらないでしょうね。いっぺんなってみるといいよ。ケツの穴からお湯が出てくる恐怖がどんなものか、億兆の言葉を費やしても理解されるものではない。

 

2021年の春アニメが始まってぼちぼち1か月です。第1話の総ざらいを終えて、見ておくべき3本を選びました。

 

Vivy -Fluorite Eye's Song-

私の中で今季ぶっちぎりのナンバー1です。AIの行き過ぎた発展を阻止し、人類とのあるべき共存の姿に正す使命を帯びて100年後の未来からやって来たプログラム「マツモト」の福山潤さんが出色。おちゃらけた物言いから突然緊張感を帯びる台詞回しの緩急と立居振舞いにはキュゥべえに通じる不気味さがあります。歴史の改変を重ねるたびに世界線が移動するあのビジュアルだけで、加古隆さんのパリは燃えているかに通じる人類の悲しみと愚かさへの追慕がこみあげてくる私は頭がどうかしているのかもしれません。

 

不滅のあなたへ

何の説明もなく、これから何が起きるのかすっと入って来る傑作。第1話から先のことを思わずにはいられない、個々の想像力を後追いしてさらに上回る展開に期待は高まるばかりです。津田健次郎さんの観察者には、山之辺マサトが何もいない海に分子化合物を投入してから文明が興隆するまで、悠久の時を経て世界を見届けた者の疲労がにじみ出ています。

最近のNHKは受信料を真面目に払ってて本当に良かったと思います。教育テレビで虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を放送するなんて想像できんかったことだ。

 

イジらないで、長瀞さん

主題歌CMで制服を着たJKすみぺ、ワインを持ったロリメイドのようなすみぺ、挑発的な視線を投げかけるセクシーなすみぺ、原作漫画CMでラップを披露するきゃわわなすみぺ。見た者を例外なくすみぺの虜にしてしまう威力です。ネットかいわいでは長瀞さんの配役について趣味嗜好と偏見に基づく主張が散見されます。私も最初は「あーすみぺはきっとこんな感じで来るんだろうなー」と思ってました。結果、私の知っているすみぺのどれでもないすみぺ無双の作品です。

長瀞さんのアプローチは今の世の中ではいじめに分類されるピーキーなコミュニケーションです。しかしこのとき、センパイの主観は仮想化され、表面上弱々しい言動に終始しながら、その中にいるのは「全ては照れ隠し、愛い奴よ」と神の視点から眺める私たちです。長瀞さんの言動を「いじめを助長する」と感じてしまう人は他者への共感能力が高いように見えて実は低いのであって、両者の間でのみ通じ合う何か、苛烈な扱いを受けながらも春琴を慕う佐助の思いのようなもの(世の中では耽美主義というそうです)があることを知っていただきたいなと。そういう建付けで人を殺してしまうパターンもあるので見分けが難しいのですが。

そしてこのような関係性はビジュアル(特に女性)が醜悪だと見られたものではなく、もしも長瀞さんがブサイクな黒ギャルだったら正拳突きで鼻っ柱へし折られて当然と申し添えておきます。長瀞さんもすみぺも合格ラインを悠々飛び越えたちゅうこったな。役と中の人の同一化にこれほど違和感がないのは珍しい。

 

決算期がいったん収束し、連休を越えたら税務申告、株主総会の準備が本格化します。体をいたわる余裕もない日々が続いても、楽しいアニメがあればだいたいのことは何とかなるでしょう。現場からは以上です。