working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

久々の音源にぶん殴られる

皆様こんにちは。前回のお題記事、よく見たら「書くことに困ったときはお題に答えてみよう!」て書いてありました。結果的にお題をたどって新しい読者様にアプローチできたみたいなのでよかったです。ただ、私はほとんど映画の話をしませんのでご容赦ください。

レビュアーの10人はきっと古参のファン

ちんちんにちりちりの毛が生え始めて困惑していた1992年3月発売のCHAGE&ASKA、SUPERBEST2。中1の私がはじめて月額1,000円のおこづかいを使い果たして買ったCDでした(当時の金額で3,200円)。聞き込み回数が違うので、このアルバムに収録された全曲を何も見ずに歌えます。……流石に10年聞いてないので本当にカラオケやる時は予習が必要ですが。5年前の引っ越しで現物を処分して以来聴く機会が失われていたのですが、さすがiTunes

 

人生で最初にチャゲアスを認知したのは太陽と埃の中でです。カップ麺のCMで聴いた時に「なんてかっこいい曲なんだ……」と小学生で実行コマンドが少なかった私は特に何もできず、漫然と日々を過ごしているうちに始まったのが101回目のプロポーズでした。SAY YESの衝撃は武田鉄矢の衝撃とともに記憶される事になります。おこづかい3か月分オーバーのCDを買うきっかけとして十分でした。

1986年リリースのモーニングムーンから、1991年の僕はこの瞳で嘘をつくまでの煌びやかなシングルカットが並ぶベストアルバムに、この世で最も不毛な生物と言われる中学生の私はめろめろに魅了されました。最高にクールだと思ったのはロマンシングヤード。にわかと外野はCHAGEを馬鹿にしすぎ。

それぞれの時代、他にどんな歌を歌っていたのかもっと知りたくなった私は過去作のコレクションに動き始め、NOT AT ALLまで、レコード限定リリースの何枚かとINSIDEを除く全てのアルバムを所有するに至りましたが、それがいかに病的なことか理解したのはもうちょっと後です。

 

……ところで、成人前の私には女性歌手の歌を聞くことに猛烈な恥ずかしさがありましてね。未発達な感性は女性の歌声を聞くと何かモゾモゾするものがあったんでしょう。今でもモゾモゾしますけど。当時唯一聞いてたのが森川美穂ブルーウォーターがきっかけで、SUPERBEST2の次、2枚目に買ったアルバム、VOICES(1992年)です。

もの持ってるって、やっぱり価値だと思う

森川さんは自分がアイドルに向いてなかったと語ってましたが(何の記事で読んだんだっけ、忘れた)、ジャケ写真を見る限りそうは思いません。綺麗なお姉さんじゃないですか。有り体に言うと、いい女。数年前のアニソンデイズで歌を披露されてるのを見てすげぇなと思いましたわ。声に衰えがないどころか、進化してました。お酒に例えると、今までスッキリ一辺倒だったのが、コクがあってまろやかなひやおろしのような深み。そして相変わらずいい女でした。現在もアクティブです。アルバム買ってみようかな。

morikawamiho.com

 

病的に好きだったチャゲアス森川美穂の間に接点があることを知ったのは高校生の頃でしたかね。森川さんがVAP時代に発表した曲の詰め合わせ、Her-bestを入手したとき、作詞作曲・飛鳥涼がクレジットされてる曲があったんですわ。

ブルーウォーター以前を知らない人には新鮮

www.youtube.com

↑なぜか画像はめ込みを拒否されるという……

1987年リリース、おんなになあれ。19歳の森川さんはめちゃくちゃ可愛いのにほんといい声してます。確かにアイドルというよりボーカリストです。これも何で読んだのだったか、楽曲提供者のASKAが「美穂が大人になって恋をする時に、もっと綺麗で素敵な女性になることを願って書いたんだよ」みたいなことを言ってた気がするんですが、私の妄想かもしれません。

それにしてもASKAの楽曲は年月を経ても古びない強度があります。水樹奈々がカバーしてるのも納得です。この曲の5年後の森川さんがVOICESのジャケ写なので、ASKAの願いはちゃんと通じたのでしょう。

 

……取り止めのない思い出話がしたかったのではなく、問題はこの先です。私は小2から高2までピアノを習っていたので、絶対音感には自信がありました。演奏がなくても原音どおりに歌えると思ってましたし、お風呂のど自慢でも違和感を覚えたことは一度だってありませんでした。ご近所には多大な不快感を与えているかもしれませんが。

iTunesで久しぶりに聴いたSUPERBEST2は、冒頭のモーニングムーンから脳天をかち割るような衝撃でした。私の記憶より、1音高い。いやもう嘘だろうと。しかし落ち着いて聴いていると、確かにこの音程だったような気がしてくるのです。まるでカセットテープが車内の熱で伸びるように、私の音感も年月の経過とともに伸びてしまった、のか?

現実は残酷です。全曲そうでした。1音から2音高く聞こえるのです。原因を深く考えることはやめました。歳をとった、それだけです。読者様も久しぶりの音源に触れる時、懐かしさ以外の何かが来るかもしれません。十分覚悟の上でお楽しみください。私は黙って記憶を上書きします。