皆様こんにちは。私は基本的にSNSが嫌いで、特に「対戦型SNS」を名乗るテック富豪のおもちゃことX(旧Twitter)を見ていると、今や嫌悪感を通り越して吐き気を催すレベルです。
文字通り、自由と幸福の青い鳥が死に絶えたディストピアで、意見の対立を煽り、口汚く罵りあう人たちの交差路になってしまいました。
それでも、上北ふたご先生と芳山優さんのイラストを見るのが楽しみで、もっぱらROM、いわゆる見る専門としてアカウント削除できないのが現状です。
X時代から相互フォローしていた人々共々Blueskyに引っ越して、新たにつながりを持った人は、言葉の選び方をよく心得ています。よく知りもしない相手を突然罵ったり揶揄ったり詰ったりしません。突然「合同誌やろうぜ!」って誘われて勢いでやることになりましたが。
会話が通じるということがいつからこんなに難しくなったんだ?と思うくらい、Xは言語がかみ合わない人が増えすぎました。
人は、国に住むのではない。『国語』に住むのだ。『国語』こそが、我々の『祖国』だ。
英語スタッフだけ隔離する作業は大変だった。同じ国語を操りながらさっぱり意思疎通が図れないのは、相手にそのつもりがないからです。無理をして相互理解に努めようとしなくていいし、そんな義務も義理もないのですから。
それはそうと、ここ半年ほどの間にSNSを介して世間を騒がせた事案が2つありました。ひとつは兵庫県知事選挙の候補者PRをめぐる騒動、もうひとつは「マルちゃん」ブランドを展開する東洋水産のカップめんCMの炎上です。
前者は公職選挙法に定められた以外の支援活動は原則無償で行われるべきところ、現職候補のポスター制作を有償で引き受けたとされるPR会社社長が
「SNS戦略をはじめ、あらゆる広報活動を全面的に任されました!」
と余計な一言を発し、金銭の授受は違法ではないのか?と糾弾される事態になりました。いまだ事実は解明されていません。
後者は最近放送された赤いきつねのアニメCMが「性的である」との指摘がSNS上で展開され、その賛否をめぐって不毛な応酬と炎上が繰り広げられ、東洋水産の広報担当者まで駆り出される事態となりました。
事はそれだけで収まらず、今度はその指摘をしたとみられる宣伝コンサルタントの人物が「炎上しないマーケティング」をテーマに有料セミナーを開くと言い始め、自ら炎上させ、その火消しにかかる、いわゆるマッチポンプではないのか?と無用の延焼を招きました。
こんなものは究極、SNSなんぞ触っていなければ無縁の騒ぎです。どちらも特定の人物が功名心にはやってしでかした失敗程度の話です。
前者の違法性に関しては金額の多寡で測れない部分が大きいので何とも言えませんが、後者なんて「君たちはケンカしたくてSNSをやってるのか?」と言いたくなるほど稚拙な諍いです。
私は誰かの感性が間違っているとか、その考え方はおかしいとか言っているのではありません。なにを表明したってかまわないし、どんな意見があったっていいんです。
ただ、人間は本当に賢くなれない部分があって、自分が賛同しがたい意見や考えを放置あるいは無視できない人が多すぎるのです。
人間の感性や考えは、見ず知らずの他人の意見で簡単に矯正されません。そこには正しいも正しくないもありません。賛同できないことは相手にしないことです。この自覚を忘れずにありたいものです。