working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

ナディアとフィギュア

皆様こんにちは。ねんどろいどのナディアを買いました。

ねんどろの箱、ちっさなってる

不覚にも昨年の発売を全く関知しておらず、てっきり販売終了したものと思いきや、Amazonで買えました。まだ買えたのは意外です。可愛い。可愛すぎてこんなの職場に置いたら仕事になりません。

職場に置きましたがなにか

このブログでたびたび取り上げているナディアの詳しい話は過去記事に譲るとして、初回放送から32年、その後再放送を繰り返したナディアは多くの人に認知されていると思います。なんといっても庵野秀明さんのテレビアニメ総監督初作品ですし。ちなみに監督は庵野さんのプロフェッショナル~仕事の流儀でニッガい顔をしながらも一生懸命絵を描いてはった樋口真嗣さんです。

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塚口サンサン劇場のセレクト上映で感動して泣いた話も書いてました。両翼を畳みながら宇宙空間まで上昇するN-ノーチラス号と、髪が伸び切ったネモ船長を中心にメインクルーがオープニングカットに登場したときの興奮と感動も今思い出しました。30年以上経ってるのにいまだに胸が震えます。

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そんなナディアのフィギュアを簡単に買えた、転売屋のターゲットにならなかったのはラッキーだったんですけど、私と同世代の購買力が少し気になります。以前はこんな商品が出たら、それなりに稼ぐ世代になったオタクたちの懐が無条件に開いたものです。日本の中間層は既にそういう段階を下方向に通り過ぎてしまったのか、あるいは同世代にとって、ナディアはそこまでの存在ではないのか……そうやな、年取ると未成年より大人の女性がええよな。エレクトラさんの発売待ったなしっちゅうことか。

当時20代(現在は17歳)の井上喜久子さん一世一代の芝居が見られた22話は語り継がれるべき名作であり、ナディアをご存知ない方は本当に凄いからあのエピソードだけでも見てほしい。欲張るなら21話と連続で見てほしい。あんなに凛々しくも女を感じさせる喜久子さんはそうそう見られません。回想シーンの清川元夢さんはガーゴイルではなくノーチラス号クルーの科学部長です。喜久子さん最高。

 

ナディアを買う前日。友人からこんなものをいただきました。

年季もの

小学生の懐事情では到底買えなかった、アニメ雑誌を買うのはアニメオタク、そして「アニメオタクは幼女を連続で殺害する」という強烈かつ誤った刷り込みが施された私には手が届かなかった、おかんにおねだりすることすら憚られた、アニメージュのナディア関連特集号。ジャンが描かれてるほうは放送開始前の、ナディアが描かれてる方は放送終了後のものです。まだパラパラとしか読んでませんけど、ナディアの記事以外のパーツに時代の息吹を感じます。そして当時のナディアファンたちが選んだベストエピソードはやはり22話でした。喜久子さん最高。

 

またひとりフィギュアをお迎えしてしまったことと合わせて、5年前の引越しで大量のミニフィギュアを廃棄処分し、今なお自宅にそれなりの数のフィギュアを抱え、いくつかは箱にしまったままの現在の私に言えることは3つです。

 

・安いフィギュアは買わない。
・そのときの衝動で買わない。
・たくさんあっても仕方ない。

 

オタクはモノを持つことへのこだわりが強い、と以前も書きましたが、それは本当になんらかのこだわりがあってのことなのか、単に捨てられないだけなのか、人から見るとよくわからないことがあります。たぶん自分自身にもわかってません。欲しいものを見つけたら買う、その繰り返しで積層されたモノは分類も整理もされておらず、単体であれば価値を持つはずなのに、群体としてただ家にあるだけでは価値が全く伝わりませんし、所持人にも思い出せません。

フィギュアの場合、出しておくにしても片付けるにしても場所を取ります。引っ越し以前の私の家を象徴する一枚があるのでご参考に供します。

もはや人形寺

いくつかは小ぶりのショーケースに入れて防塵対策を取ってましたが、大半は扉付きの本棚とか、あるいは箱から出さずそのまま棚の上とか、収集する以外になんの喜びがあるのかよくわからない状態になってました。

これ以外にも本棚を埋めていた電撃文庫(いわゆるラノベ)とか、一読して以来そのままの漫画とか小説とか新書とか、一見してそのままのDVDとかも併せて処分しました。なにより、引っ越し先に収まり切らないのです。さきの古書店の友人に助力してもらって売れるものは売りましたし、価値を認識できないミニフィギュアはごそっと捨てました。謝りながら捨てました。泣きながら捨てました。おかげで夢には出ませんでした。

 

要するに、個人では手に負えないし、やる必要もないことに気づかされたわけですよ。趣味的に収集している人は自宅も広く、業務用としか思えないショーケースを設えてたくさん展示していますけど、それらはもはや整理分類展示を生業とする博物館の仕事であって、そこまでの熱量を持ってやれることではないと気づいてしまえば、言い方は難しいのですが楽になります。

家は住むところであって博物館や展示会場ではないので、居住空間としての快適性を損なわない範囲で、インテリアとしてマッチさせることを考えると、同じ部屋にせいぜい3体までしか置いてはいけないと思います。それ以上になると視覚情報がうるさくて落ち着きません。

家の中がごちゃついていると自己肯定感が下がる(かもしれない)話をNHKの朝の情報番組が取り上げてました。導線を塞いだり、今すぐ使わないものが目に入るところにあるだけでもストレスになるそうです。フィギュアを「使う」ってどういう状態なのか想像つきませんし想像したくもありませんけど、フィギュアを花瓶に置き換えて考えたら、やたら花瓶だけがある家ってめっちゃ気持ち悪くないですか。オタクの皆様はフィギュアを買わない人にはそう見えていると思った方がいいです。

まぁ、ここまで書いてナディアのフィギュア買ったのはほぼ脊髄反射だったことは黙っておきましょう。