working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

今こそIT大臣の出番では

ついこないだ岡村隆史さんに対するネットの暴力について書いたあと、間を置かずとある女子プロレスラーが変死したというニュースが話題になっています。22歳という若さが衝撃的で、まぁレスラーはハードな仕事だから程度に思っていたらだんだんニュースの論調がおかしくなってきて、亡くなる当日のインスタグラムの投稿が自殺を匂わせる内容で、ネット上の誹謗中傷が原因ではないかと言われ始めました。事実なのか確認しようがなく、二次情報しか触れていないので私はこれ以上言及しませんが、鬼の首でもとったみたいに一般人芸能人問わず誹謗中傷への批判を展開し始めています。

 

もう何年前からだ?掲示板をはじめ社会問題化している誹謗中傷への現状認識に対する甘さ、結局誰かが犠牲にならないと何も言い出さない不条理を思うと同時に、批判の槍玉に上がっている「ネット上の誹謗中傷」とやらが彼女の死因に関連していると「強く推定」されるに過ぎない時点でよくもまぁこれだけ見えない誰かに対する憎悪を煽れるものだ、やってることは無差別の誹謗中傷と変わらんじゃないかと思いました。

 

人は不確かな情報でも、それに乗っかって正義を振り回します。人間の脳はそういう行動によって快楽物質を放出すると中野信子さんがどこかの取材で言ってました。東洋経済だっけ。コロナウィルスにまつわる動きと根本的に同じです。

 

よく知らない人を叩く風潮も、それを真に受けてしまう弱さも、全ては情報リテラシーの不足に起因し、その啓蒙が追いつかないほどの爆発的普及が招いた不幸です。便利さが骨の髄まで染みこんだ人類は今更インターネットを捨てられません。だったらせいぜい使い方を誤らないことだと言ったところで、もうどれだけの人が使い方を誤って人を傷つけ死に追いやったのか、暗澹たる気分になります。

 

そんな時代にできることは何なのでしょう。誤った情報を拡散しないこと、私はこれに尽きると思います。今は誰かが死んだことに対する義憤と正義感からやいのやいの言ってる人が多数います。でもそれは本当にあなたがやる必要のあることなのか。言いたいことが言えることと、余計なことまで言うことは違います。NHKクローズアップ現代で、投稿前に確認すべきこととして言ってたの誰だっけな、条件の最後に挙げたのが

 

その書き込みはあなたの家の玄関に貼り出せますか?

 

この言葉を重く受け止め、今後の活動の戒めにします。