working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

NHKとNHK党と私

皆様こんにちは。2月13日はスーパーボウルです。普段アメフトの試合なんてほとんど見ませんが(ライスボウルも学生と社会人の力量差があり過ぎて見なくなっちゃいました。今はXリーグの優勝決定戦に変わったみたいですけど)、何年か前にお友達に勧められて以来、アメリカ最大のスポーツの祭典がエンタテインメント的におかしなテンションで行われるのを毎年見るようになりました。

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今年はカンザスシティ・チーフスフィラデルフィア・イーグルスの対決だそうです。私はNFLを構成するチームをほとんど知りませんが、チーフスのQBマホームズは元横浜のマホームズ投手のお子さんです。そんなレベルのにわかでも見るのがスーパーボウルです。

 

しかし、去年に続き今年もNHKBS1は中継を見送るようです。こういうのは一度やめるとなかなか戻らないですね。放映権料が高すぎて割に合わないと判断したのでしょう。仕方ないのでB-CASカード1枚につき1回だけ与えられたスカパー!(=G+)の無料お試し2週間をまた使うつもりですが、去年テレビのを使ってしまったので、録画機1号、録画機2号のどちらかでうまくいくかぼちぼち試さないといけません。昔のプロレス再放送とか見ちゃうんですよね。

もう一つの視聴手段であるDAZNは高すぎます。年1のイベントを見るのに月額3,700円は払えません。他のスポーツも見られるったって、ソフトバンク契約者なのでパリーグは見放題ですし、大阪に住んでいるとサンテレビボックス席が否応なく目に入りますし、広島を除く11球団ですし。サッカーも滅多に見ないので契約にうまみがありません。

 

そう考えると、無料で見られる民放各社、一般的に「テレビ」と呼ばれる勢力はコンテンツの多様化、時間の使い方、世帯構成の変化という外部の脅威に対してほぼ無力になりました。ドラマやアニメもそれぞれの趣味嗜好に応じて時間帯や場所を選ばずいつでも見られる配信サービスが台頭し、録画機がないと保存できない、それもなければ時間に縛られてしまうテレビに頼らなくても、自分の見たいもの、欲しいもの(コンテンツ)に対してお金を払う(配信でもしばらくは無料で利用できる)意識が一定の経済力を備えた世帯に浸透し、家族が揃って同じ時間に同じ番組を見る習慣自体、どの家庭においてもほぼ消滅したと言っていいかもしれません。そもそも私には家庭なんてものがありません。

 

その対極に位置付けられるのがNHKです。放送法の定めに従って、受像機を持っている家庭は受信料の支払いを免れることは原則できません。一部の国民には見たくもない番組に金を払わされている感覚があるようです。

テレビはすべてNHKの課金対象

ただね、別に教養主義ぶりたいわけじゃないんですけど、本当にNHKがなくなったら私は色々困るんですよ。だってアニメ以外テレビつけてるときはだいたいNHKですから。特に平常時のニュースと非常時の災害報道、あとは民放にまねのできないクオリティを保っているNHKスペシャルに代表されるドキュメンタリーです。

全国を網羅し、かつ地域にも放送局を持つNHKのネットワークと資金力ならではといえばそうなんですが、1受像機(世帯ではなく)あたり最低支払金として地上波契約月額1,225円は高いのか安いのか?という次元ではなく、そもそも見ない放送局や番組に対する支払自体がおかしい、という議論の果てに生まれたのがNHK党です。

 

NHKをぶっ壊す」と口では言ってますけど、あの党を応援している人たちに気づいていただきたいのは、法の改廃を行うのは立法府たる国会であること、受信料の一部撤廃やスクランブル化を含む放送法改正法案の可決には両院の過半数の賛成を必要とすること、NHK党がその勢力たりえないこと、他党と連携するとしてもNHKの取扱いについて政策的一致はありえないこと、そして何より、NHKに対する受信料の支払い拒絶自体が国民的な運動になっていないことです。

現状でも居留守やら引越しやらを駆使して受信料の支払い逃れをする人たちがいる一方で、一度支払いを承諾してしまった人たちがなぜ支払いたくないと言い出したのか、おそらく本当にNHKを見ないから、単純に受信料の支払いに納得がいかないからだろうと思いますし、その主張は分かります。「受信料がなくなればいいな」となんとなく思っていたら、それを政治的主張にし始めた人たちがいるから、ちょっと乗ってみようかって人達がほとんどじゃないですか?あぁ、それ、言っていいんだという具合に。いいんです。どんな主張であれ、支持を集めればそれは一つの政治勢力たりえますから。

では、実際に当選したNHK党の議員たちは、今何をやっていますか。NHK壊滅のために具体的な政策を立案し、勢力拡張のための連携や政策協議を行っていますか。何度か委員会で質問に立っている様子は見ましたが、政策決定上何らかの爪痕を残せましたか。国政を志すからには多少のやる気はあるのでしょう。しかし少なくとも現状のNHK党では、NHKをぶっ壊すための勢力も能力もないと言わざるを得ないと私は思っています。

 

それに、NHKをぶっ壊されると、先述のとおり深夜の民放とBSデジタル各局のアニメ以外見る番組がなくなってしまうので、私は非常に困ります。「みなさまに支えられて」いるNHKの「みなさま」が多いに越したことはありません。なので払ってください。私の個人的欲望のために払ってください。払ってもらわないといつまでたってもスーパーボウル中継がNHKに戻ってきません(払っても戻ってこないかもしれませんけど)。