working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

虎の檻

皆様こんにちは。パ・リーグではオリックスが、セ・リーグでは阪神が、今のところ首位を快走しています。オリックスは2位ロッテに5ゲーム差をつけ、今季のチームスローガン「VVVE CAN DO IT !」すなわちリーグ3連覇が視野に入ってきました。阪神さんは……まぁ頑張ってアレしてください。

野球が好きなこと、オリックスファンであることを小出しに、部分的に表明している通り、私は分かりやすいスラッガー、長距離打者が大好きです。

中込伸を思い出すんだな

8月8日現在、ラオウこと杉本裕太郎は2軍調整中ですが、ハイクオリティユニホーム買いました。11,000円しました。8番のタフィ・ローズ、1番の後藤光尊以来です。24番の紅林弘太郎と悩みましたが、男前の彼はオリックスファンの女子、通称「オリ姫」の人気が高いので、私みたいなのがそれ着て色々他人様から後ろ指差されるのは耐えられそうになかったのでラオウにしました。

今後もしもラオウが他球団に行ってしまったら、たとえば、現状の戦力比較では起こりえないとは思いますが、万が一縦じまの球団に行ってしまったら、私はどうするんだろうとか考えてしまいます。

 

阪神球団自体、私は嫌いじゃないんです。オリックス、合併消滅してしまった近鉄を応援する以前は阪神ファンでしたし、大阪で圧倒的人気を誇る阪神の試合はほぼ連日サンテレビ以下関西ローカル各局でテレビ放送されていますから、お金をかけずに野球が見たければそれしかなかったんです。

ただ、阪神を応援するほとんどの人って、阪神に所属する選手の話しかしないじゃないですか。よく言えば阪神愛が強い。悪く言えば阪神以外眼中にない。

そういう応援の仕方、見方もあっていいと思うので否定も肯定もするつもりはありませんけど、私はオリックスを応援しながらもプロアマ限らず野球全般が好き、なんなら関西人が目の敵にする読売巨人軍の選手すら好きなので、阪神以外に目が向かない状態の人とおつきあいするのは、ちょっと辛いなとたびたび感じてきました。

強すぎる愛とは裏腹の手厳しさにも定評のある熱狂的なファンの衆人環視に晒され、人気球団の宿命として受容せざるを得ない選手たちは大変だろうと思います。活躍したときの歓声が大きい分、チャンスを逃したり、エラーしたときの落胆や罵声もめちゃくちゃ大きい。並のメンタリティではやっていけません。

ラオウは鋼の肉体を持っていますが、鋼のメンタルかどうかは知りません。大変な苦労人ではありますが、阪神のプレッシャーとは全く別物だと思います。

 

ただ、この両球団の本拠地はとても近く、選手のトレードが頻繁に行われていた時期がありました。中でもオリファンの記憶に鮮烈に残っているのは93年に阪神からやってきた野田浩司です。昨年完全試合を達成した佐々木朗希に並ばれはしましたが、1試合21奪三振は現在も不倒の記録です。

阪神時代の野田はエースナンバーを背負い、気迫の投球を見せていましたが、なんせ御味方の打線に得点力がなく、パッとしませんでした。これがオリックスに来た途端快刀乱麻と呼ぶに相応しいピッチングですよ。

スピードと威力はそれほどないのに、圧倒的な変化球のキレが開花しました。まるで阪神球団の呪いから解放されたように。特集番組でグリーンスタジアム神戸(現在のほっともっとフィールド)の風を利用するのだと言ってました。

両球団を行き来した選手の中で覚えているのは、オリックスでフォームチェンジに成功してセットアッパーとして開花した吉野誠とか、逆に阪神に行ってアレを経験した平野恵一とか、阪急時代をへて現役最終年に阪神で代打として活躍した南牟礼豊蔵とか、最盛期を過ぎて阪神自由契約になった岡田彰布とか、阪神では実働16年のうちルーキーイヤーの1回だけアレを経験して、オリックスの2年間で2度優勝、うち1回は日本一の栄光に浴した能見篤史など、人事交流と言っても過言ではないほどです。

岡田は両方で選手もやって監督もやってるじゃないですか。すごいな。オリ監督時代はすなわち暗黒時代だったけどな。

 

かつては関西に阪急、近鉄、南海、阪神という具合に、大手私鉄は軒並みプロ野球チームを持っていました。なんか1社足りん気がするのは気のせいでしょう。

昭和から平成に移り変わるタイミングで阪急はオリックスに、南海はダイエーに親会社が変わり、ダイエーは球団を福岡へ連れて行きました。平成の中ごろには近鉄が消滅しました。いまだに消滅ってなんだよ!?って思いますけど。その転生後の姿といわれる楽天は宮城に本拠地を移しました。

結果、関西には阪神オリックスが残りました。確かにね、大阪近辺だけで4球団もあるのは贅沢と言えば贅沢だったんです。ファンの奪い合いですわ。今は阪神が調子いいからファン数を急拡大してる有様ですけど。オリックスはリーグ連覇して、若手主体でみんなイケメン(は言い過ぎか)で3連覇に手が届こうとしているのに、この違いはなんなんでしょうね。

 

人気の不均衡に文句を言いたいわけじゃありません。京セラドーム大阪は最高の観戦環境です。空調がきいてて、売り子のお姉さんにも合図しやすくて、電車は混まないし、家近いし。

その点甲子園はどうですか。座席によっては落ち着いて観戦させてもらえんでしょう。なにより暑い。帰りの電車もあほらしいほど混むし。私はプロの公式戦なんて二度と見に行きませんよ。

 

ただ、まぁ、関西に住む者として、両球団はなんでしょう、兄弟ではないですけど、ベンチ含めてどんな選手がいるかくらいは知ってますし、その日の結果も気になる程度には互いを意識しています。今年は日本シリーズで直接対決の可能性も見えてきました。あと2か月でどんな展開になることやら。