working-report 2回戦

ゲーム脳はゲーム脳のままで熱を失うだけ

CS賛成論者の言い分

皆様こんにちは。中間決算関連業務からようやく抜け出せそうなgentlyです。最近の心の救いはプリキュアと酒です。酒と言えば少し前の話になりますが、阪神百貨店優勝セールに行ってきました。

強かったねぇ

すでに会社員だった18年前は百貨店でお買い物をする、あるいはワインを飲む習性がなかったので、今回初めて阪神優勝の恩恵を受けることになります。なのでいまいち実感のないまま洋酒売り場を訪ねてみたら、

ワインを飲みながら幻覚系のギャグを間断なく繰り出す神の雫とコラボしてました。妄想の中の貴婦人は話しかけてきたりしません。

 

じぇ「どっかで土食ったって言ってたやん?どこだっけ?」
師匠「広島。『ペロッこれはテロワール』をやりたかった」
じぇ「どんなテロワールか言わんと意味ないからな?」
師匠「土食べても何もわからないことはよくわかった」
じぇ「何回でも言うけど神の雫ギャグマンガやから」
師匠「海原雄山も食べてたよ?」
じぇ「ギャグマンガやないかい」

 

能登にも広島にもワイナリーってあるんですね。ワインについては過去にこんなことを書いてますのでよろしければ合わせてどうぞ。

working-report2.hatenablog.com

土食うのとは全く無関係ですが、優勝セールはなんとワイン全品10%オフでした。太っ腹すぎやしませんかね。私の好みをよく心得ていらっしゃるワイン卸の有能なバイヤー兼ソムリエ2人から勧められるがまま試飲に試飲を重ね、

やっちまった

アホみたいに長いレシートを作る結果になりましたので、阪神秋の大ワイン祭は欠場しました。たぶん試飲用に開けちゃいけないやつまで開けて飲ませてくれました……まぁ私に飲ませれば間違いなく買う自信がおありだったんでしょう。その通りの結果になりましたし。

 

 

前置きだけで原稿用紙1枚半使ってしまいました。クライマックスシリーズ(以下、CS)ファーストステージはセ・リーグでは広島が、パリーグではロッテが勝ち上がり、18日から阪神オリックスとのファイナルステージが始まります。

今年は両リーグとも2位以下に10ゲーム以上の差をつけて優勝しました。そして案の定、今年もCS不要論が出てきました。

www.tokyo-sports.co.jp

サンドウィッチマンのコントは面白くて好きなので、サンドウィッチマンを悪く言いたいのではないことを申し添えておきます。球界OBの中にも同じ意見の人がいます。

news.yahoo.co.jp

広沢はあまり好きではないので悪く言いたいですね。言いませんけど。

 

現在のCSは2004年、パ・リーグが優勝チームおよび日本シリーズ出場チームを決めるプレーオフとして導入したのが始まりです。当時は優勝とプレーオフ勝者は同一でした。もう20年も経つんですね。

 

プレーオフが求められた背景として、フロントを長年悩ませてきた興行収入の問題がありました。

パ・リーグって当時ほんとに人気がなかったんです。今も大人気、というほどではありませんけど、あの頃に比べたら若いお客さんがたくさん試合を見にきてくれるようになって、各球団の広報、営業、企画担当者の努力の賜物だなぁと思います。

シーズン成績だけで優勝チームを決めてしまうと、以降の残り試合がいわゆる消化試合になり、お客さんの入りが低下する、つまり主催球団の収入が下がるうえに、タイトルがかかっている選手以外のモチベーションも下がってしまう、という切実な理由からでした。

プレーオフを導入することで、3位以内に入れば優勝のチャンスがあるのですから、どのチームも終盤まで一生懸命頑張るし、ファンも喜んで応援するだろう、その結果主催球団も潤うだろう、との目論見が見事に当たったわけです。今年のパ・リーグはまさにそれでした。

横目で見ていたセ・リーグが導入を決めるのは時間の問題でした。2007年、クライマックスシリーズに名前が変わったのはその辺からかな。以後、リーグ優勝は優勝として称え、それとは別に日本シリーズ出場チームを決めるポストシーズンの試合として定着し、今日に至ります。

 

……野球を普段からご覧にならない方は「な~んだ、チームもファンも大喜びなら何も問題ないじゃないか」と思うでしょう?でも、みんながみんなそう思っているわけではありません。なぜなら、リーグ優勝しても日本シリーズに出場できない可能性があるからです。

過去にいくつものチームがリーグ優勝を成し遂げながら、日本シリーズに出場できない事態が起き、その都度、負けたチームのファンから「CSなんてクソ喰らえだ!」をもう少しハードにした意見が噴出するのです、特にソフトバンクホークスですかね。何回くらい逃してるのかはファンの悲痛な叫び声をネットで簡単に拾えますので各自ご参照ください。

また、2010年シーズンにリーグ3位から這い上がって、日本シリーズも勝ち上がった唯一のチームが千葉ロッテマリーンズです。これは当時「下剋上」と呼ばれ、流行語にもなりました。そういやこのときリーグ優勝したのもソフトバンクでしたわ。CSやめよう運動が一番盛り上がってたかな。

これではリーグ優勝のために頑張ってきたのはなんだったのか?1年の成果と、ごく最近の調子の良さで後者が勝るのはおかしいのではないか?CSは不平等ではないのか?という議論です。

間接的な理由としてよく言われるのが、ファーストステージで勢いをつけて乗り込んでくるチームと、リーグ優勝と実戦から遠ざかったまま彼らを迎えるチームの差です。試合の勘のようなものは確かにありますし、疲労度合いよりそっちの方が大きいそうですが、最近はリーグ優勝チームがすんなり日本シリーズ出場を決めているので、実際のところは分かりません。

 

……一応私は近鉄の系譜から続くオリックスファンなので、下剋上が起きないよう祈りながら試合を見ているわけですけれども、だからってCSはやめた方がいいなんて一度も思ったことはありません。シーズン終盤まで多くの野球ファンが関心を持ち続け、緊張感漲る試合をたくさん見られることは、勝敗に拠らない野球ファンとしての醍醐味です。

そんな中で万が一オリックスが負ける事態があったら、そりゃ悔しいですけれど、この短期決戦に向けて準備、休息する時間がたくさんあったチームが負けるということは、それだけ相手に勢いがあり、負けるだけの要因があった、そして1年の集大成、ここぞの場面で力を発揮できないようでは、日本シリーズでもいい戦いはできないだろうと、そう思うのです。

なので、仮にリーグ3位同士が日本シリーズを戦うことになったとしても、頂上決戦の価値を損なうことは全くないと思います。それはCSの短期決戦によって、運よく、たまたま勝ち取ったものではなく、今この時、100点の結果を出さないといけない時に出せた、その為に1年戦ってきたからであって、それができないチームの負けなのだと、そういう仕組みになったのだということです。そんなに都合よく馬鹿力は出ません。

少なくとも、今日(もう昨日か)のロッテ対ソフトバンクみたいな試合を見せてもらっても相変わらず「CSやめようぜ!」なんて言ってる人は、チームのファンではあっても野球ファンではない。シーズンでホームラン1本しか打ってない選手が、延長戦のオモテに3点取られた裏にスリーラン打つんですよ?テレビで見ててブラックアウトしそうなくらい興奮しましたわ。

私はチームに偏重した野球の見方を否定はしませんが、応援するチームが勝った時だけしか楽しめないのはちょっと損をしているのではありませんか?と言いたいですね。