皆様こんにちは。自分の書いたものを後で読み返してみると、文章の淀みがよく見えます。表現としてくどかったり、同じ意味の言葉を重ねていたり、接続詞を誤っていたり主述関係が見えない長い文章を書いていたり色々です。
気付き次第こまめに手入れしていますが、別に出版の予定とかないので無駄な作業です。
前回の記事について、ある方からクレバーな質問をいただきました。
「フットバースの誤爆は誤爆した本人にしか分からないのでは?」
まったくもってその通りです。
誤爆された側からすれば単なるフットバースであって、それに対する行動選択肢は「なんとなくの共通理解」に従うなら報復しかないゆえのフットバースの連鎖。救いがないですね。
誰かが誰かのフットバースを許すこと、そして互いに許し合う心の大切さを思わざるを得ません。
同じ駅をめぐってフットバースの応酬が繰り広げられている様子を第三者視点で眺められたらさぞかし楽しいでしょうね。誰がどうチェックインしたか、タイムラインで追えるオプションを実装されてはどうでしょう。地元駅の状況がどうなってるか知りたいので私なら買います。月額いくらかな。
駅メモ!の話は今回で終わりにします。終わりにしたい。
最終回は駅メモ!最大の特徴かつ集金装置であるでんこについてでした。
オリジナルのでんこは2020年12月現在確認できるだけで133体あり、原則毎月1体ずつ増えます。他にもゲームやアニメなどとのコラボ企画を通じて規格外のでんこがその都度量産されており、参入後発組の私は正確な数が把握できません。
そして、増えていくでんこも過去にリリースされたでんこも、当然無料ではありません。プレイヤー(以降の呼称は「マスター」に統一します)の読者様も何人かおられると思うので、間違いがあればご指摘をお願いします。
「お前の存在が間違っている」ご指摘は自殺しちゃうのでやめてください。
ゲーム開始当初は運営事務局から無料でデフォルトでんこ(メロ・ルナ・みろくのどれか)1体がプレゼントされます。ルール説明を兼ねての初期研修期間が3週間くらいでしたっけ?その期間中だけサポートしてくれる特殊でんこ「のぞみ」のほか、研修メニューをこなしていく過程でさらに2体、オリジナルでんこを入手できます。
以降の記憶は曖昧なので省略しますが、合計5体くらいはなんとかなったのではないかと思います。
つまり、ゲームプレイに必要なでんこは一応無課金で用意されており、無欲なマスターはそのでんこ達を固定編成として続けられるように出来ています。一見極めて良心的ですね。
ゲームプレイが本格化していく過程で、日本中の色々なマスター、色々なでんこと出会います。それは今使っているでんこと同じ場合だったり、同じでんこのはずなのに衣装(一応車両なので、ゲームでは衣装ではなく「フィルム」と呼ばれます。徹底してるな)が違ったり、あるいはデフォルトで与えられたでんこよりもすれ違ったマスターが使役しているでんこの方が好みに近かったり、プレイを通じて新米マスターの心は徐々に耕されていくのです。
心の何を耕されるのか。スマホゲーム収入構造の根幹をなす収集欲です。
これはもう本当に見事としか言いようがなくて、スマホゲームには何らかの収集的要素が必ずセットされています。開発者はプレイヤーに「欲しい」と思わせるレイアウトとビジュアルを徹底的に研究しているのでしょう。
手持ちのでんこだけを表示すれば事足りるのに、あえて「穴」を見せるレイアウトを採用していることにはそういう意味があります。マスターの個人差はあれど、否応なく、その穴を埋めるでんこの存在を無意識に意識せざるを得ないのです。
さらに個別のでんこ紹介画面を見てみましょう。
レベル上限が50で、かつ次のレベルまで必要な経験値を示すパラメータと、何らかの特殊能力を示すスキルについては一般的なゲームとさほど変わりませんが、上限6に設定されたグレードアップという特殊な指標がしれっと混ざり込んでいます。
これは、レベル上限が天井ではない事を示しています。どういうことでしょう。
ゲーム進行上、リンクを奪うためにはよりレベルの高いでんこを育成する必要があります。レベル50はそれなりに高いのですが、複数回のアクセスが予想される地元の駅には信じられない攻撃力でリンクをぶった切ってくるマスターが存在し、彼らに対抗するためにはその上のレベルが必要になります。
それが、グレードアップです。
……なんとなく予想がつきましたか。グレードアップには当然課金が必要になります。
しかしながら、意中のでんこが必ずしもグレードアップできるようにはなっていません。なぜか。すべての運命を決めるのはガチャだからです。
消費者契約法上、無限の問題を生み出すガチャがようやく出てきました。
昔、とあるスマホゲーでレアアイテムを入手するために常識外れな額を課金したにも関わらず入手できない事態が頻発し、表示されている出現確率とは異なる設定が実装されていたことが社会問題化したのは記憶に新しいところです。
それがどのように是正されたにせよ「この程度が適正」という基準が存在せず、ゲームで強くなりたいというユーザの欲求を叶えるためにどん判金ドブを繰り返させる構造は不変、それがガチャです。
でんこをグレードアップさせるには、あえて同じでんこをガチャで重複させる必要があります。それを6回繰り返さなければ最大レベルに到達できないのです。先に申し上げた通り、既存のオリジナルでんこは2020年12月現在133体あり、毎月増えていきます。
駅メモ!の場合、ガチャ企画として特定のでんこが出現しやすいように調整されていたり、最初だけ通常より安く設定されていますが、
通常ガチャ 1回500メロン(当初2回は110メロン)
1日1回ガチャ 310メロン
11連ガチャ 5000メロン(初回3500メロン)
※企画内容によって多少の変動はあります
私は他のスマホゲーの知見が乏しいので、これがガチャ相場的にどんな位置づけになるのか知りませんが、正直、体の芯から底冷えするような感覚に陥ります。ちなみにこの金額設定は先に言及したフィルムも同様で、見た目を変えて能力値を一定割合で引き上げるために、でんこそのものと変わらない額面を求められます。
まぁ?どれだけガチャ構造について意見したところで、でんこの可愛らしさに脳髄をやられてしまった我々はメロメロにメロンメロンぶっこんでるわけですけれども!あ~度し難い!
お気に入りのでんこは何体かいますが、私の好みとほぼ完璧に合致しているのは阿佐ヶ谷カノンちゃん。
顔立ち、特に目の離れ具合が最高にズッキュンきます。特徴として「天使のような歌声を持つ」ってどんなでしょうね。私の耳は沼倉愛美さんが歌っていればなんでも天使の歌声に聞こえるんですが。
フィルムはアプリ6周年を記念して提供された「フューチャーカラーズ」をまとっています。太もも全開です。この手足の長さが美しい以外に表現する言葉が思いつきません。
あとね、ちょっと不機嫌な顔も刺激的なんですよ。現在のレベル上限は65。あと3回もグレードアップできるのかぁ楽しみだなぁ。個人的な希望をいうと、パンタグラフは必要ないと思う。
……このように、例え収集欲が弱くともお気に入りをお気に入りとして育てていくために、日本国内に数多存在するであろうマスター各位は、はたしてこれまで、あるいはこれから、いかほどメロンメロンすることになるのでしょうか。考えただけで空恐ろしくなるので考えないことにしています。
約1万字を費やして、駅メモ!の面白さと闇の深さについて語ってきましたが、ここでは全体機能のごく一部を取り上げたに過ぎません。
逆に言えば、もっと面白い部分と、もっと闇の深い部分が存在するということです。光と闇は正比例するのです。
それに、駅メモの楽しみ方は強いマスターになることだけではなく、でんこと共に楽しい鉄道の旅をすることで、楽しい思い出をたくさん作ること(むしろこっちの方が本旨ではないかと思う)だったり、ストーリーを読んで愛着を深めたり、薄い本でネタにしたり、人により様々です。
ここに書いた考え方だけが駅メモ!の姿ではないことを申し添えておきますが嘘は書いてないと思います。
これを読んで「よぉし私も始めてみっか!」と思う読者様が増え……ることはなさそうですねありがとうございました。
追記:
本稿では心を病んでしまったマスターについての記述が不十分と判断し、改めてマスターの心理に言及した記事を複数書きましたので、よろしければどうぞ。いずれにも通底するのは、スマホゲーの構造を理解し、あとはマスターの心がけ次第で向き合い方は変わるということです。そしてそれが出来ないガキが多すぎるという話でもあります。